蔵暦〜くらごよみ〜



2011年夏号


はじめまして。「霧氷酒造」です。弊社は約100年前から、長崎県島原市において、焼酎製造業を営んでまいりました。
しかし、平成3年5月の、雲仙普賢岳の噴火に伴う土石流に見舞われ、社屋、工場のすべてを滅失し、以来、休業を余儀なくされました。その後、島原市内での事業再開を試みてまいりましたが、被災時の社長が他界するなど島原市での再開を断念せざるを得ませんでした。その為、長い間休業状態が続きましたが、「地元の酒を残したい」と新たに会長 林田悧、社長 浦川英孝の新経営体制で長崎県、長崎市の協力を得て、長崎市神浦夏井町に平成22年9月に新工場を建設し、同年11月2日より、芋焼酎の製造を開始いたしました。


今年の2月25日には、弊社竣工記念酒として「ながさき初釜」を限定3000本で発売し、ご好評をいただき、お陰さまで完売することができました。
弊社は長崎市北部の外海地区にあります。長崎市は観光地として全国的にも有名ですが、市内には酒蔵が一軒もなく、 長い間「長崎市の地酒」というものがありませんでした。弊社は場所を島原市から長崎市に移し、長崎市 唯一の酒蔵として再スタート致しました。
外海地区は美しい自然に恵まれた土地です。周囲には美しい海
が広がり、サーフィンを楽しむ若者の姿も多く見られます。
日本の棚田百選に選ばれた大中尾棚田があり、毎年十月の末に行なわれる「大中尾棚田火まつり」には多くの人々が訪れます。
歴史的な財産にも恵まれており黒崎教会、出津(しつ)教会、大野教会など、世界にも誇る立派な教会群には、年間多くの人々が訪れます。
 また、外海の夕日はとても美しいことで有名で、多くのカメラマン達が海岸沿いにカメラを並べて、夕日の写真を撮っている光景がよく見かけられます。弊社工場からも、かつて炭鉱の島として栄えた「池島」と共に、美しい夕陽を見ることができます。
今年2月からは、麦焼酎の製造を行っています。
蒸留した焼酎は、ただ今静かに熟成の時を送っております。
皆様にお届けできるのはもう少し先になりますが、
楽しみにお待ちいただけると幸いです。


まずは、霧氷酒造の、焼酎の歴史の新たな第一歩となる芋焼酎「ながさき満々」を発売する事となりました。
豊かな自然と歴史に恵まれた地で、美しい海のさざ波を聞き、夕陽に包まれてゆっくりと大切に心を込めて造りました。是非一人でも多くの方に味わって頂きたいと思っております。
長崎の地酒と言えば、「霧氷酒造の酒」と言われるような焼酎を目指して精進してまいります。どうぞ今後とも「ながさき満々」ならびに霧氷酒造をご愛顧賜りますようよろしくお願い申し上げます。

やっとスタートしました
米麹・さつまいも焼酎「ながさき満々」をいよいよ皆様の元にお届けできる時がやってまいりました!
この「満々」という言葉 には、「満ち溢れている」・「いっぱいである」、という意味があり、長崎がいつまでも賑やかさに
満ち満ちている街であって欲しい、また、飲んで頂いた方の心に幸せが満ち溢れますようにという思いを込めています。

2月25日に発売いたしました「ながさき初釜」の芋の甘さ、のど越しの軽快さはそのままに、よりまろやかで熟成された味わいをお愉しみいただけると思います。
今後とも農家の方々が作ってくださった芋の味を最大限に引き出し、長崎ならではの芋焼酎としての味をより深いものにできるように、私共もより一層勉強していきます。
末永くご愛飲いただけますよう、お願い申し上げます。
    

歴史・文化・人情・素晴らしい景観に満ち溢れる街、長崎。
長崎の魅力をこの一本に込めたいと思います。